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KIYOEnOTE

近頃、いきものがかりの歌をよく聴く。いい歌が多いなあとずっと思っていて、歌詞をじっくりと読むと結構深い。そして、あのボーカルのまっすぐな歌い方のおかけで、まっすぐに胸に届く。歌うテクニックという意味では、もっと上手な人がいると思うが、伝わるという意味では、本当に凄い歌い手だと思う。その吉岡聖恵がこれまでを振り返って書いた本がこれだ。

小さい頃から、人前で聴衆に歌って受けるのが好きな子だった。音楽の道に進みたくて、高校生の時から、いきものがかりとして路上で歌う。最初から三人はうまく距離をとりながら、信頼しあえる関係だったようだ。そして彼女は、さらに発声法を極めようと音大へ進学する。しかし、教えられたようにはできない。彼女は悩む。それでもプロ歌手になる夢を捨てずに、デビューのチャンスを得る。そこに至るまでは一本道ではないが、好きなものを好きだと言える強さ、というのだろうか、それが彼女を他の歌い手とは違う存在にしているのだと思う。放牧と言って、グループの休養期間を取ったのも良かった。時に立ち止まって休むことは本当に大事だと思う。とても面白かった。

KIYOEnOTE ―キヨエノオト―

KIYOEnOTE ―キヨエノオト―

  • 作者:吉岡 聖恵
  • 発売日: 2021/04/16
  • メディア: 単行本