Life and Pages

本や映画、音楽、日々の雑感

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

Boy From Woods

以前読んだハーラン・コーベン著の「Run Away」の続編。NYの辣腕弁護士へスター・クリムスタインが活躍するシリーズだ。 最初のシーンは1986年4月、ニュージャージー州の森の中から6~8歳の少年が発見された新聞記事から始まる。そして舞台は2020年の4月、34…

一人称単数

村上さんの新作短編集。いくつかは月刊誌の連載時に読んでいたが、こうしてまとまった本を読むのはまた楽しい。大学生の頃からそうなのだが、村上春樹の小説を読んでいると自分でも物語を書きたくなってくる。今回はどれも面白かったが「品川猿の告白」のよ…

映画 ハリーの災難

1955年の作品。舞台のような展開の映画だ。 森の中に男が倒れている。死んでいるようだ。とおりかかった少年が見つけ、駆けだしていく。次にライフルをもった男がやってきて、自分が撃ったのだと思い、隠そうとする。 そこに婦人がやってくる。死体を見ても…

名著から学ぶ創作入門

この本の原題は「愛しきものを殺せ=Murder Your Darlimgs」と知り、読んでみた。著者は創作を教えることもしている作家。さまざまな文章の書き方についての本を分類しながら紹介する、参考書の参考書。有名な作家からジャーナリスト、劇作家、脚本家などの文…

人生の目的の見つけ方

このようなタイトルの本は苦手なのだが、著者が知り合いの知り合いくらいの方で、面白い講義を大学でされていると聞いていたので、Kindleセールで買って読んでみた。 まっすぐな人なのだと思った。落ち込むとどこまでも落ち込んでしまうのだが、人の話を聞い…

アメリカの鱒釣り

不思議な47の物語。鱒釣りの話なのだが、釣りの話ではない。「アメリカの鱒釣り」という概念や言葉や不思議な存在に関する物語だ。「アメリカの鱒釣りちんちくりん」とは何のことだ。ポストモダンと言われて、なるほどと思った。そういうことか。学生の頃に…

体の贈り物

私は今日もリックの部屋に出かけていく。いつも何か欲しいものはないかと電話で聞いてから出かけていく。今日は何もいらないから手ぶらで早く来て、という。急いで部屋につくと、彼はうずくまって動けなくなっていた。すでに電話をして医者に連れて行っても…

NHKテレビ よみがえるオードリー・ヘップバーン

ハリウッドのメークアップアーチストとして、2度のオスカーに輝いたカズ・ヒロ。 彼は理不尽なことの多い映画界を離れ、現代アートの世界に転身した。彼が作るのは人間の頭部。リンカーン、ジミ・ヘンドリックス、フリーダ・カーロ、アンディ・ウォーホール…

言語化力

考えを言葉にする能力に関しては、私もまあそこそこあると思っている。なので、とてもいいテーマの本だなと思いながら、この手の本には手を伸ばさないことの方が多い。他人に聞くまでもないわ、と妙なところでプライドのようなものが出てしまうのだろう。そ…