Life and Pages

本や映画、音楽、日々の雑感

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

メモの魔力

話題の本を読んでみた。著者はとにかくファクトをメモとして記録し、それを抽象化(普遍化)して、他の分野に応用できないか、と考える。メモをとって終わりではなく、アイデアのきっかけにしていくまでの一連の思考をしようという提案だ。 メモを取る人は少な…

表現の技術

電通のCDの高崎さんの本だ。面識はないが、どんな仕事をしてきたかは知っている。題名の通り、CMなどの表現についての技術的な解説をしている本だが、CMを作ってきた方法で映画を構成する方法について書いているところはなかなか圧巻だ。実際、映画も撮って…

映画『アリー/スター誕生』

渋い歌声にいきなり映画に引き込まれる。この声、こんな感じの曲。老いたロックスターの雰囲気。これがなんと、アメリカン・スナイパーの俳優だとは。こんなに歌が上手いとは。ガガが登場する前に、すっかり映画に入り込んでしまった。 すっぴんのガガはシャ…

ほどけるとける

「戦友の恋」のB面という位置づけの小説。前回の主人公、佐紀にかわって美和が主人公になって、前回で語られた物語を別の視点から描いている。前作では語られなかった心情などがわかってくる。また、前作ですでに読者が知っていることを、今回の主人公は知ら…

3月のライオン14

待望の3月のライオンが本日発売。マンガは絵が苦手なものがあって、なんでも読むわけではないが、この作家の絵もストーリーも好きだ。主人公は17歳のプロ棋士で、三人姉妹の家族と仲良くなり、いろんな出来事を経て、家族のような関係が生まれた。そんな彼ら…

みっつめのボールのようなことば。

この本は、糸井さんのことばを拾って、一度出版された本の中から、いくつものことばを抜粋して作られた本だ。シティボーイズのコントに「びんぶたジャム」というものがあって、ジャムの瓶の裏についたジャムはなぜか余計に美味しい気がするので、その瓶の裏…

他人だったのに。

毎年一冊でる本で、これは12冊目。糸井さんがあちこちに書いた文章を、永田さんという人が集めて、並べて、並べ替えて、組んでみて、フォントなんかもあれこれやってみて、作った本。ことしも、いっぱいいい言葉に出会いました。年末のプレゼントですね、自…

戦友の恋

書評家の北上次郎氏に勧められて、読んでみた。女性ふたりの友情の話なのだが、冒頭から、一人の女性はすでにこの世にいないことがわかる。残された主人公が、思い出を語る「戦友の恋」という短編を含めて六編の連作だ。主人公はマンガの原作者であり、すで…

もつれ

ポーランドを舞台に検察官シャツキが活躍するシリーズの一冊。邦訳は三作目が先に出たが、シリーズとしてはこちらが一作目になる。私立探偵でも刑事でもなく、検察官が捜査に乗り出すという設定は、最近では定番の一つだ。 心理セラピー参加者が死体で発見さ…