Life and Pages

本や映画、音楽、日々の雑感

みっつめのボールのようなことば。

この本は、糸井さんのことばを拾って、一度出版された本の中から、いくつものことばを抜粋して作られた本だ。シティボーイズのコントに「びんぶたジャム」というものがあって、ジャムの瓶の裏についたジャムはなぜか余計に美味しい気がするので、その瓶の裏のジャムをこそいで、瓶につめたジャムはとても美味しい! という話で、当然その瓶の裏にもジャムがつくわけで、こんどはそのジャムをこそいで、集めて・・・と延々と続くのだが、この本は、そんなびんぶたジャムの美味しさがつまっている、気がする。

「愛犬ブイヨンにとって、ボールは獲物であり、ボールは目的であり、ボールは命そのものだった。」この行を読んで、眼をつむった。うちの犬のことを思い出したからだ。他にも読み進めていく中で、ページをめくる手がとまることがなんどもある。なんなのだろう、この本は。本当にびんぶたジャムのような本だ。 

みっつめのボールのようなことば。 (ほぼ日文庫)

みっつめのボールのようなことば。 (ほぼ日文庫)