Life and Pages

本や映画、音楽、日々の雑感

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「科学的」は武器になる

著者の早野龍五さんを知ったのは、東日本大震災の時、ツイッターで客観的なデータを発信されていたのがきっかけだった。この震災の直後は様々な情報がツイッター上で飛び交い、今で言うフェイクな情報も多かった。その中で、憶測で何かを言ったりすることな…

クララとお日さま

クララは人工親友という存在だ。ジョジーに選ばれて、彼女と一緒に暮らすようになる。AIを備えた彼女は自分でどんどん学習し、自分なりの考えや信念を持つ。20世紀の文学で描かれた信念を持って行動した黒人たちや、異端と言われながら信仰を捨てなかった宗…

翻訳の授業

翻訳学についての本であり多くの気づきを得た。翻訳のシンポジウムなどでは、原書で描かれた「絵」を日本語で描き、同じ絵を示す事だという趣旨の話を聞く。原理としてはわかっていたが、この本では原書で書かれていた「現実 IDEA」を日本語で再現するという…

犬がとなりにいるだけで

セラピードッグという存在によって、長年沈み込んでいた人が明るくなったり、寝たきりだった老人に笑顔が戻ったりすると聞いたことがあった。この漫画はあるセラピードッグの一生とそのパートナーとなった青年の日々を描いている。フィクションなのかもしれ…

日々翻訳ざんげ

師匠の翻訳生活40周年の振り返り本だ。高校の英語教師時代から翻訳を始め、その後翻訳家として一本立ちして、現在までに訳書は200冊以上を超える。ミステリー、ハードボイルドファンならたぶん田口俊樹訳の本を一冊は読んだことがあるのではないだろうか。 …

誰が、夢を見るのか

雑誌Numberに隔週で、いきものがかりのリーター水野良樹さんが書き続けているコラムがある。時々立ち読みをしていたのだが、それをまとめたのが本書だ。作詞家でもあるので、その言葉遣いはもちろんそういう見方をするのかと、ふーむと思う。スポーツの話の…