Life and Pages

本や映画、音楽、日々の雑感

2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

映画 沈黙

映画を観に行ってきた。約3時間にもなる大作でエグゼクティブシートでもお尻が痛くなる。ほぼ原作に忠実に作られており、スコセッシ監督の原作に対するリスペクトを大いに感じた。基督者への拷問のシーンは小説を読むだけでも切なかったのに、映像で見せつけ…

沈黙

以前からずっとこの本のことは知っていて、でも手を伸ばさずにいた。しかし、今回映画化されることになり、マーティン・スコセッシのドキュメンタリーをTVで観て、映画を観たくなった。そして、この本も読むことにした。 キリスト教信仰を禁止された江戸時代…

東京タラレバ娘

テレビドラマの第一回目を観たら、面白かったので原作コミックを読んでみた。アラサーの女子たちが、「・・・だったら」「・・・ということになれば」という妄想ばかりで、実際の行動に移せない様子を描いている。台詞や状況がとてもリアルで納得できる。人…

忘れられた巨人

カズオ・イシグロの作品は、毎回、スタイルも時代設定も異なる。それなのに、人間を主題にしているので、読後はいつも考えさせられる。今回は、アーサー王が死んだ直後の時代の英国が舞台だ。人々はものごとを長く覚えていることができない。村のルールも、…

ライフシフト

2007年に生まれた子どもの50%は、100歳まで生きる確率が50%だという。寿命が伸びてよかった、というだけではない。生活費を考えると80歳過ぎまで働かなくてはならないという。となると企業は定年の年齢を考えなくさなくてはならなくなるし、政府も年金制度を…

禁忌

主人公はある日、女性誘拐容疑で逮捕され、刑事の脅しにより犯行を自供し、裁判にかけられることになる。マスコミは、有名写真家による猟奇的殺人と書きたてるが、被害者は見当たらず決定的な証拠もない。監禁されているという女性から警察へかかってきた電…

伯爵夫人

昨年の話題図書をようやく読んだ。7月に貸出申請をしてから、ようやく年末に私の順番が回ってきた。内容はエロ小説といってしまえば、それっきりだが、耽美的な文章による日本語の芸術作品といったところか。 伯爵夫人は、欧羅巴や上海で暮らしたことの妙齢…

ぼくは明日、昨日のきみとデートする

前半はおおげさな描写とご都合主義の設定、甘い会話などライトノベル特有の展開が気になったが、この小説の仕組みがわかってからは気にならなくなった。主人公は男の子と女の子、どちらも二十歳の二人。男の子は一目惚れで告白し、彼女と付き合うことになる…