Life and Pages

本や映画、音楽、日々の雑感

忍者入門

英語との対訳本でとても読みやすい。山田先生の監修で、楽しんで書いてある。挿絵になっている漫画のタッチがどうにも苦手だが、これが流行の漫画なんだろう。でも勉強になった。 Ninja 英語訳つき忍者入門 ― 忍者入門試験公式テキスト 発売日: 2019/02/08 …

家族だから愛したんじゃなくて愛したのが家族だった

タイトルからもうすごいのだが、元気にさせてくれる文章を書く人だ。著者が中学生のときに父親が突然亡くなる。それも、彼女が「お父さんなんか死んじゃえ」と言った日の夜に倒れて、そのまま入院してまもなく亡くなられた。なんという体験だろう。親子げん…

パンデミックの文明論

新型コロナに対する考え方、向き合い方の差は、歴史や文化によって大きく影響を受けている。西欧人にとってマスクをすることはスペイン風邪の記憶を呼び起こし、病気に負けた気になるのではないかとか、そもそも日本人は普段からソーシャルディスタンスを取…

映画 ボルグ/マッケンロー

このふたりのテニスプレイヤーのことは知っている。テレビでゲームの様子を見たこともある。でも、当時わたしはテニスをやっていなかったし、ルディアが喧伝するくらいのことしか知らなかった。たぶん、世界の大半の人々がそうなんだと思う。で、この映画が…

たちどまって考える

地元の人たちとのテニスサークルに久しぶりに参加した。おじさんのひとりが「大坂さんもお騒がせだね」とまるで天気の話をするみたいに、誰からも聞かれていないのにそう言い、幸いにも他の誰もそれに反応しなかったのでその話はそれで立ち消えになった。わ…

かならず先に好きになるどうぶつ。

毎年一冊出る、糸井重里氏のさまざまな文章を集めた本。年に一度の果実の収穫のようで、とても楽しみにしている。この本もいろいろとふーむと思わせ、考えさせられてしまった。引用していくときりがないので、短めのをひとつだけ。 「外れたときにもがっかり…

日本語と英語

2012年に発売された本だ。そのときに読んだ。今回、ふち本棚の中にあるのを目にとめ、再読した。日本語と英語の比較から、両者の考え方の違い、つまり世界観の違いを浮き彫りにしている。そして、ある一説でページをめくる指が止まった。 「Youという呼びか…

嵐のピクニック

本谷有希子さんの本は初めて読んだ。演劇の人でもあると知って、なるほどと思ったところがあった。とても視覚的な表現をするところと、ある出来事が起こってからは加速するような展開で一気に過激に暴走するようにクライマックスに向かうところだ。 この本は…

映画 ブルージャスミン

2013年の映画。ウディ・アレンの作品でアカデミー主演女優賞も獲っている。登場人物は誰もが、ああ、こういう人いるいると思えるので、ぐっと引き込まれる。 ケイト・プランシェット演じる主人公ジャスミンは、夫と別れ、NYから妹ジンジャーの住むSFに引っ越…

ヘミングウェイで学ぶ英文法

話題の本なので読んでみた。この本のおかげで、ヘミングウェイの原文の面白さを知った。とはいえ、6つの短編を読んだだけだが、単語の選び方が適切なのだ。以前から、よけいな修飾語を減らしたシンプルな文体ということは聞いていたが、実際に読んでみるとな…

薬物依存症

先月、とんねるずのタカの番組で話す清原を観た。なんだかほっとした。それで、この本を読むことにした。 球界のスーパースターは孤独だったと思う。そして、野球を辞めてからは自分の中にぽっかりと空いた穴を何をやっても埋めることができず、クスリに手を…

値上げのためのマーケティング戦略

マーケティングの本なのだが、価格設定を中心に書かれているのが特徴的だ。日本の企業は価格決めが下手だという指摘にはいきなり納得する。牛丼やさんや居酒屋の低価格競争のおかげで、消費者としては大変助かっているのだが、提供する側は儲けが少なく、苦…

Boy From Woods

以前読んだハーラン・コーベン著の「Run Away」の続編。NYの辣腕弁護士へスター・クリムスタインが活躍するシリーズだ。 最初のシーンは1986年4月、ニュージャージー州の森の中から6~8歳の少年が発見された新聞記事から始まる。そして舞台は2020年の4月、34…

一人称単数

村上さんの新作短編集。いくつかは月刊誌の連載時に読んでいたが、こうしてまとまった本を読むのはまた楽しい。大学生の頃からそうなのだが、村上春樹の小説を読んでいると自分でも物語を書きたくなってくる。今回はどれも面白かったが「品川猿の告白」のよ…

映画 ハリーの災難

1955年の作品。舞台のような展開の映画だ。 森の中に男が倒れている。死んでいるようだ。とおりかかった少年が見つけ、駆けだしていく。次にライフルをもった男がやってきて、自分が撃ったのだと思い、隠そうとする。 そこに婦人がやってくる。死体を見ても…

名著から学ぶ創作入門

この本の原題は「愛しきものを殺せ=Murder Your Darlimgs」と知り、読んでみた。著者は創作を教えることもしている作家。さまざまな文章の書き方についての本を分類しながら紹介する、参考書の参考書。有名な作家からジャーナリスト、劇作家、脚本家などの文…

人生の目的の見つけ方

このようなタイトルの本は苦手なのだが、著者が知り合いの知り合いくらいの方で、面白い講義を大学でされていると聞いていたので、Kindleセールで買って読んでみた。 まっすぐな人なのだと思った。落ち込むとどこまでも落ち込んでしまうのだが、人の話を聞い…

アメリカの鱒釣り

不思議な47の物語。鱒釣りの話なのだが、釣りの話ではない。「アメリカの鱒釣り」という概念や言葉や不思議な存在に関する物語だ。「アメリカの鱒釣りちんちくりん」とは何のことだ。ポストモダンと言われて、なるほどと思った。そういうことか。学生の頃に…

体の贈り物

私は今日もリックの部屋に出かけていく。いつも何か欲しいものはないかと電話で聞いてから出かけていく。今日は何もいらないから手ぶらで早く来て、という。急いで部屋につくと、彼はうずくまって動けなくなっていた。すでに電話をして医者に連れて行っても…

NHKテレビ よみがえるオードリー・ヘップバーン

ハリウッドのメークアップアーチストとして、2度のオスカーに輝いたカズ・ヒロ。 彼は理不尽なことの多い映画界を離れ、現代アートの世界に転身した。彼が作るのは人間の頭部。リンカーン、ジミ・ヘンドリックス、フリーダ・カーロ、アンディ・ウォーホール…

言語化力

考えを言葉にする能力に関しては、私もまあそこそこあると思っている。なので、とてもいいテーマの本だなと思いながら、この手の本には手を伸ばさないことの方が多い。他人に聞くまでもないわ、と妙なところでプライドのようなものが出てしまうのだろう。そ…

2020年6月30日にまたここで会おう

この著者は、元マッキンゼーで、投資家で、京大の先生で、若者たちをやたら煽る人だなと思っていて以前にも著作を読んでいた。そして2019年に突然亡くなられたことも知っていた。で、このタイトルの本がでたので、これもうこの日時までに読むしかないではな…

映画 日々是好日

ずっと観たかった映画をようやく録画で観た。コロナの、こんな時期に観てよかったと思う。お話はごく普通の、したいことが何かわからない女子大生が、ふとしたことで茶道教室に通うことになるところから始まる。あ、その前に小学生の頃に両親に連れられてフ…

雨は五分後にやんで

同人誌というわりにはしっかりとしたハードカバーの短編集で19人が作品を寄せている。小説からエッセイ、漫画とかいろいろだ。小説も歴史を題材にしたものからSFまで、いろんなタイプがあって、共通しているのは「五分」という言葉や要素をどこかにいれてあ…

彼らを書く

彼らとは、ザ・ビートルズ、ボブ・ディラン、エルヴィス・プレスリーのことだ。彼らを映像で捉えたDVDやブルーレイなどを片岡義男が鑑賞し解説する。市販されているものばかりだから誰もが観られる。だが、同じことを読み取れるかというと、まったく足下にも…

映画 ちはやふる

3部作を一気に観た。少女漫画が原作で、主人公の女の子が、その幼なじみの男友だち二人と一緒に競技カルタを遊びながら学び、途中で一人の男の子が引っ越ししてしまい、ばらばらになってしまう。それぞれが高校に入り、高校カルタ部として日本一を目指す話だ…

閑話休題 3色ボールペン

「ここに3色ポールペン落ちていませんでしたか」と隣のテーブルに座っているお客さんに女性が尋ねる。少し前まで、その席に座っていたそうだ。わたしはコーヒーを手に、ちょうど席に着こうとしていた。その人が困っているようなので、念のためにと思って自分…

こころと脳の対話

「そこをわきまえていないと、そういう(精神)分析の話をしてみんなを喜ばせているうちに、そういう気になってくるんです。だから怖いのは、カウンセラーで、講演が上手になる人はみんなだめになります」P196 精神分析をしていると、犯人像などについてコメン…

20歳の自分に受けさせたい文章講義

文章読本はたくさん出版されていて、わたしもすでに何冊も読んでいるだが、著者名を見て気になるとついつい買ってしまう。今回は、ネパールについての文章を書いていた古賀さんの本だ。嫌われる勇気というベストセラーも書かれている。 いきなり引き込まれた…

ネット ネパールでぼくらは。

ほぼ日に昨年連載された、ネパール紀行の記録。膨大な数の写真と文章に圧倒される。カメラマンと作家、ライターなど、それぞれの人が自分の眼で見て、自分で体験したことを文章と写真で伝えてくれる。とても新しい形式だし、webというメディアをとても上手に…