Life and Pages

本や映画、音楽、日々の雑感

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

博士の愛した数式

小川洋子さんの本を初めて読んだ。面白かった。博士のキャラクター設定が強引と言えば強引なのだが、それを「そういうものか」と思って先へ進めば、物語の世界にすうっと入っていけた。なんというか、なめらかなのだ。ミステリー小説などはごつごつした印象…

映画 ブレードランナー2049

この世界観は本当に好きだ。工場跡のような巨大な廃墟と降り続く雨。濡れてしまうと人間も無機物も同じようにもの悲しく見える。空飛ぶ自動車、すべてがエネルギーでコントロールされる建物や住居。未来の世界のはずなのだが、人々が集う場所に踊る文字は日…

人形は指をさす

イギリスの新人ミステリー作家の作品。ロンドンの中央刑事裁判所、通称オールドベイリーに向かう一人の女性陪審員の描写から始まるのだが、とても視覚的な描写で素晴らしい。すぐにも映画にできそうだ。結審の日、27日間で27人の少女を惨殺、しかも焼死させ…

マンガで読む「応仁の乱」

最近なぜか応仁の乱ブームだそうで、本屋には何種類もの本が平積みになっている。その中で、一番読みやすそうなマンガ文庫を買ってみた。それでも、人間関係が複雑で、最初は敵だったのに後で味方になったり、全体像を正確につかむのはかなり難しい。で、わ…

伝わる・揺さぶる! 文章を書く

ずっと読んでみたいと思っていた本。どうやって、文章を教えるのかが知りたいと思っていたのだ。この本を読んで確かに、日本人は学校教育の中で、しっかりとした文章の書き方は習っていない。自由に詩を書かせたり、読書感想文はかいた覚えがあるが、「ター…

ボクたちはみんな大人になれなかった

一つ一つの出来事は自分とは重ならないけれど、自分が過ごしてきた時代の東京の空気がよく描かれている。先が見えなくてやるせない思いとか、徹夜しながら自分の仕事の意味を疑ってみたり、彼女と一緒にいるときの胸中だとか、いろいろなことを思い出した。…

伝え方が9割

この本がベストセラーになっているのを知っていたし、コピーライターが書いた本だということで気になっていたので、図書館で借りて読んでみたが、苦手なタイプの本だった。観察力も分析力も凄いと思う。でも、なんども同じ事を繰り返し、本題に入る前に「こ…

新しい分かり方

佐藤雅彦さんの新刊。広告業界にいた頃から、新しい伝え方の方法を発明してきた人だ。ピタゴラスイッチも佐藤さんの作品。さまざまな事象を観察し比較し分析し実践する。科学的な思考法がしっかり身についているのだ。科学的だからつまらないかといえば、そ…