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本や映画、音楽、日々の雑感

言語化力

考えを言葉にする能力に関しては、私もまあそこそこあると思っている。なので、とてもいいテーマの本だなと思いながら、この手の本には手を伸ばさないことの方が多い。他人に聞くまでもないわ、と妙なところでプライドのようなものが出てしまうのだろう。それでも、この本は糸井重里氏と著者の対談を読んで、面白い人だなと思って読むことにした。

で、それほど目新しいことは書いていないのだが、文章の書き方がうまい。わかっているよ、と思いながらもなるほどと思うところもある。つまり、言語化できているのだ。タイトル通りじゃないか! 

先日、ある有名な経営者の方と話していて、その人は自分の能力は言語化する力だと言われたので、実は私もそうです、と話したところ、それは生い立ちによるものか性格かどっちだと思う、という話になり、私はどちらもそうだと思うと言った。で、私は3人兄弟の末っ子で、上の二人とは6歳以上離れているので、幼いときからずっと、両親と上の二人が親子という関係性を作っていて、私はそれを眺めている、という意識がずっとあったと話すと、その人も同じだ、と言った。その人も3人兄弟の末っ子で、厳しい父上からの問いかけに、何と応えればいいのかを上の兄弟の反応をみながら、つねに探り探り生きてきたので、状況を俯瞰する能力が養われたのだと思うと言われた。なるほど。私も、兄弟げんかというのは、上の二人がけんかすることだと思っていた。なにしろ、二人にとってこっちはガキすぎて、けんかの相手にならなかったのだ。

あらためて、言語化力というのは、もっと意識的に自分の強みとして認識した方がいいのかもしれないと思っている。

言語化力 言葉にできれば人生は変わる

言語化力 言葉にできれば人生は変わる