Life and Pages

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データの見えざる手

いまはやりのビッグデータという言葉が叫ばれるずっと以前から、自らの腕時計型のセンサーを装着し活動量を解析することで、人間の活動を定量化し、分析してきたのだという。人間は一日中ずっと坐り仕事をしていることは、自然の法則としてはできないことがわかったそうだ。人間の一日は、坐っている状態など活動が少ない行動と、歩いたりする行動、さらにもっと運動量が大きい行動などが組み合わされてちょうど言いようになっているというのだ。だから、TODOに全部坐り仕事をくみこんでも、それは終わらないのだという。それに反して、ずっと同じ姿勢でパソコンに向かうことを強いられると、自然の法則に反しているためストレスになるのだという。
また幸福や運も科学的に解明している。つまり定量化できるのではないかと考え、実践してみている。「人の幸せとは自ら意図を持って何かを行うことで得られるものだ」「ハピネスとは集団現象であり、伝搬する」「行動は続けるほど止められなくなる」数値データでこうしたことを解き明かしたというのが面白い。楽しい本だった。