一学期の終業式の日、中学三年の福田みのるくんは、上半身裸でリュックをしょった少年と出会う。野球部を辞めたばかりのみのるは自分のユニフォームを少年にあげる。少年はなぜか、家までついてきて、よく見ると頭に一本角が生えている。あれっと思いながら、おおらかな母と二人暮らしの家に居候することになる。
母は今も時々現役のグラビア女優。家を出て行った父は元プロ野球選手。鬼の子はオニちゃんと呼ばれ、小学校にも通うようになる・・・。
おかしな設定なのだが、ほのぼのとしたタッチの絵と心の中の景色を描くストーリーに引き込まれた。当初はwebで連載されていたのだが、単行本二冊で刊行された。不思議な話なのに、こんなことがあるといいなという気がしてくる。この漫画家はすばらしい。