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この英語、訳せない!

翻訳家の越前さんの本。日本人なら必ず間違う英語とかの本も書いていらっしゃる方で、ダン・ブラウンのシリーズを翻訳されている方というほうがわかる人が多いかもしれない。英語と日本語は構造が違うので、文章の単位で考えると、まったく等価の意味合いを持つように訳す事はできない。近頃は、英語で描写されている「絵」を思い浮かべ、その絵を日本語で訳すことが翻訳だ、という言い方をする場合もある。日本語読者の頭の中に、英語の読者が思い描いていた絵と同じ絵が浮かぶように翻訳する、ということだ。理屈はわかる。が、なかなか難しい。この本の帯に書いてあるみたいに、「head」=「頭」ですまないことの方が多いかも。顔とか首という日本語の方が近いことが多い。そんな例を紹介している本だ。

この本で紹介している英語には、私が翻訳する時にも悩んだことのある単語がいくつもあった。それでも、文脈が違えば日本語表現は変わるから、この本を辞書のように使うことはできない。翻訳というものは、一筋縄ではいかないよ、ということなのだ。わかっているけどね。それでも時々、このようにまとまっていくつもの例を読むのは面白い。

この英語、訳せない!  headは頭?顔?首?

この英語、訳せない! headは頭?顔?首?