Life and Pages

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RUN AWAY

サイモン・グリーンは、セントラルパークの中にあるストロベリーフィールズで歌っている、ストリートミュージシャンをじっと見ていた。ギターも歌もあまりに下手で、ギターケースにコインを入れる人は多くない。汚れた服を着ている、そのやせっぽちの少女はホームレスのようだ。サイモンは、真剣に彼女の歌を聴いていた。彼女は数ヶ月前に家出した長女だったからだ。歌い終えた彼女に声をかけると、若い男が割ってはいった。サイモンは、その男を殴り、警察に逮捕される。そのときの映像を誰かがインターネットに投稿し、騒動になっていく。しばらくして、サイモンを警官が訪ねてくる。そのときの若い男が殺されたのだ。

SNSや遺伝子解析やハッカーが登場し、いままさに、そういうことってあるかもしれないと読者に思わせる。最後まで、予想を裏切りながら、ストーリーが展開していく、ページターナーな小説。邦訳も出る予定のようだ。

 

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