Life and Pages

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看る力

阿川佐和子さんが大塚宜雄という老齢者向けの病院の院長との対談。阿川さんは、いまも母上の介護を続けていて、その暮らしの中で感じたこと、学んだことを話しているが、前向きで明るいことが大切だと何よりも感じる。母上のことが本当に好きなのだと思うし、それ故に介護をずっと続けていられるのだと思う。対談の中からさまざまな明言が飛び出す。観察、実体験を元にした真実なのだと思う。「好物は喉につまらない」「長期戦だから60%できればいいくらいのつもりで」「孤独死はわるいことではない」「高齢の男性は何歳の女性に対しても恋心をいだくが、高齢の女性は若い男性に対してだけ」「男は社会とのつながりを失うとぼけやすい」など。老後こそ、金が必要だというのは、誰も語らないが重要な真実だと思う。

看る力 アガワ流介護入門 (文春新書)

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