Life and Pages

本や映画、音楽、日々の雑感

あの頃

武田泰淳の奥様のエッセイ集だ。師匠に勧められて読み出したが、なんとも軽やかだ。思いついてふっとペンを持って書き出してしまったような自然体で文章が進む。景色や町を行き交う人々の描写もうまい。なるほど。エッセイとはこうあるべきなのか。とても真似のできる技ではないが、師匠の言いたいことがわかる気がした。