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本や映画、音楽について書いています

勝率2割の仕事論

クリエイティブエージェンシー、タグボートの岡さんの本だ。最近のテレビCMはつまらなくなった。メーカー発信の言葉ばかりで、役者にわざとらしい演技をさせ、あきらかにクライアントが承認しやすいような内容になっているが、テレビを見ている人の気持には届かない。それでも、いくつかは気になるCMがある。調べてみるとタグボートが作っていることが多い。いいCMを見ると、ついつい作りて側のことを想像してしまい、「よく通したなあ」とまず思う。いいCMには他のCMとは違う冒険的要素が入っているからだ。そして、このご時世にタグボートはよくやっているなあと思ってこの本を読むと、勝率2割なのだという。クライアントの承認を得ることだけを考えたら、もっと勝率は上がるし儲けられるだろうに、それを良しとしない。CMは視聴者に届くことが彼らが大事だと考えているからだ。納得して進められる仕事しかないという矜持を保ち続けていって勝率2割はすごい。心からそう思う。
タグボートが年間に制作するCMの数は50本。創立以来17年間ずっと同じ4人のメンバーで、質を保ちながらやるとそれ以上数は増やせないという。同業のCM制作者には耳の痛いことばかりだろうが、戦い続ける姿勢が以前お目にかかった時とちっともかわらない岡さんはかっこいい。なんだかとても元気がでた。勇気をもらった。

勝率2割の仕事論 ヒットは「臆病」から生まれる (光文社新書)

勝率2割の仕事論 ヒットは「臆病」から生まれる (光文社新書)