Life and Pages

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あなたが消えた夜に

連続通り魔殺人を追う二人の警察官を中心に話が進む。次第に連続事件ではなく、いくつかの事件が交錯していることがわかる。そして犯人の、燃やされた遺書が読者にだけ明らかにされ、意外な方向へ発展していった事件の顛末を知ることになる。読者の期待を裏切りながら話を進めていく力量はすごい感じた。この作家は純文学とミステリーのどちらの作品も発表しているということだが、私はこの作品しか読んでいないが、誰にも感情移入できなかった。
物語の途中で「神」が語られる。自分たちはキリスト教を信じていると、登場人物たちは言うのだが、私にはどうにもカルトの神にしか思えなかった。さらにいえば、話をまとめるために、都合よく使われた概念のように私には思えた。
しかし、この本は人気があるようだ。読者は自分にとっての神様のイメージを、この小説で語られる神のイメージと重ね合わせて納得できる人たちが多いのかもしれない。
あなたが消えた夜に