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翻訳と批評

翻訳は難しい。誤訳を指摘されたら、恥ずかしい。英語の理解力の低さが露呈したから、あるいは日本語が下手だったから、はたまたその両方だから。そこは謙虚に受け止め、反省するしかないよね。いつ? 今でしょ。でも自分の能力の低さを認めたくない人も多い。そりゃそうだ。気持ちはよくわかる。ですが、日本語としておかしい表現を解釈の違いだと開き直っても、読者にはバレています。日本語は論理的ではないから「原語を直訳」すれば、こんな表現になるのだ、という言い訳は学者さんの間では通用しちゃうのだろうか。翻訳の批評をする著者に対する、批評された方々の反論は、反論になっていないとしか思えないけれど、学者先生なのだよね。これもガラパゴスなのだろうか。ベック先生の翻訳に対する熱い思いと志の高さに驚かされた。勇気づけられたというと、生意気だけれど。

翻訳と批評 (講談社学術文庫 (673))

翻訳と批評 (講談社学術文庫 (673))