Life and Pages

本や映画、音楽、日々の雑感

もつれ

ポーランドを舞台に検察官シャツキが活躍するシリーズの一冊。邦訳は三作目が先に出たが、シリーズとしてはこちらが一作目になる。私立探偵でも刑事でもなく、検察官が捜査に乗り出すという設定は、最近では定番の一つだ。 心理セラピー参加者が死体で発見さ…

10年後の仕事図鑑

AIが進化したおかげで、人間の仕事が奪われるという記事が昨年くらいからよく新聞や雑誌で見かけるようになった。この本でも、今後なくなる仕事について言及しているが、脅しではない。むしろ、びくびくしながら生きていく必要はないと言っている。お金より…

おいぼれハムレット

題名の通り、あのお話の頃を過ぎて、老いさらばえたハムレットの話、後日譚風なお話というから、こんなことをそもそも書ける人がいるのか、てなことを思いまするが、いややはり、橋本治の仕業でありました。と、いつのまにかこっちまで落語風になってしまう…

映画 ボヘミアンラプソディー

音楽を題材にした映画は、本当に外れない。俳優はみんな、クイーンのメンバーによく似ていた。でもそれだけじゃない。みんな本当に音楽が好きで、アイデアを出し合って、バンドとして成長してきたのだ。 フレディは、愛する人と自分の才能を開花させる土壌と…

出世する人の英語

この前、仕事で参加したセミナーで、地球温暖化対策のことが取り上げられていた。これからの企業は、どれだけそうした対策を考えているかが問われてくるという。そして、欧米の企業は、「こんな方向に向かって努力する」的な方針や方向性の表明だけで会社の…

仕事にしばられない生き方

ハリガネムシに寄生されたカマキリは、自分の意思とは関係なく、ハリガネムシの産卵場所の水中に飛び込まされてしまう。借金に追い詰められた、かつてのパートナーもそれと同じだったのではないかと分析する。この人の人生は波瀾万丈で、世界中で暮らしてき…

CD スナックJUJU〜夜のRequest

面白い企画だなと思ってCDを聴いた。JUJUがいろんな歌手の歌をカバーしたアルバムだ。 まちぶせ、桃色吐息、DESIREを聞いて、あーそうかと思った。これらの歌謡曲はファンタジー度が高いのだ。石川ひとみ、高橋真梨子、中森明菜、彼女たちが歌った世界は純度…

日本人のための日本語文法入門

翻訳の先生に教えてもらった本だ。日本語の文法を説明するのに、アスペクトという用語が使われている本は始めて読んだ。しかし、それは外国人に日本語の文法を教える際には普通に使われる用語であり、基本項目であるらしい。日本人が学校で学ぶ国語と、外国…

入門 ビットコインとブロックチェーン

勉強のために読んだのでメモ。 ビットコインは管理者がいない。利用者が直接ブロックチェーンに送信することによって、取引がなされている。 ビットコインは、2009年からほぼ10分ごとに発行されていて、およそ4年ごとに新規発行量が半減する。合計2100万ビッ…

東京ラブストーリー

最近、このドラマの再放送があり、久しぶりに観た。織田裕二と鈴木保奈美が出演する新ドラマがもうすぐ始まるから、ということらしい。1991年のドラマなのだが、当時テレビ放送があったときはリアルタイムで観ていなかった。後から、ビデオを借りてきて観た…

嫌われる勇気

話題の本を読んでみた。アドラー心理学の紹介を対話形式で展開していく。最初は、聞き手を話したい内容を説明するために、都合良く設定しているなあ、と思っていたが、読み進むにつれて、それはあまり気にならなくなってきた。そもそも、ソクラテスとプラト…

罪人のカルマ

ミステリー好きの間では話題になっていた作家で、この本はシリーズの6作目なのだが、はじめてこの作家の作品を読んだ。本編が650ページ以上もあるのにまさにページターナーというべき本で、先が気になって、どんどん読みたくなる。40年前の事件と現在の事件…

映画 プーと大人になった僕

「仕事があるから戻らなきゃ」「それは風船よりも大切?」そんな会話を予告編で観て、とにかくこの映画を観なきゃ!と思って観にいった。悪くない。ぬいぐるみのプーとユアン・マクレガーのやりとりはストーリーを展開させていく上で無理なく観られた。この辺は…

映画 カメラを止めるな!

話題の映画がついに地元にやってきたので行ってきた。なんとなく耳に入っていたコメントと一緒で、最初はなんだこれ、と思っていた。その後次第になるほどね、という気分になってくる。しかも低予算だと聞くと、たいしたものだと感心することしきり。この手…

遠雷

1980年の小説。たしか映画を観た覚えがあるが、小説を読むのははじめてだ。ある時代の日本の地方都市の生態をしっかりと切り取っていて、作家の力量を強く感じる。経済成長の波に飲み込まれて、代々続く農地を高値で売り払い、にわか成金になったいくつもの…

看る力

阿川佐和子さんが大塚宜雄という老齢者向けの病院の院長との対談。阿川さんは、いまも母上の介護を続けていて、その暮らしの中で感じたこと、学んだことを話しているが、前向きで明るいことが大切だと何よりも感じる。母上のことが本当に好きなのだと思うし…

映画 オーシャンズ8

あのオーシャンズ11の女性版だと聞いて観にいくことにした。予想通りの面白さというところ。もちろんストーリーもよくできていたし(刑事じゃなくて保険屋さんというのがキーになっているんだなあ)、女優さんたちも豪華。さらにテニスプレイヤーのマリア・シ…

映画 万引き家族

とてもいい映画だった。よくできた寓話だ。毎回言っているような気がするが、邦画はほとんど観ない。年に一回見観るくらい。ジブリか、どうしても気になったものだけだ。今回はカンヌ受賞作ということもあるが、ネットでのとんちんかんな批評があったりして…

フィリップ・マーロウの教える生き方

フィリップ・マーロウの出てくる小説はみんな読んでいる。何度も読んでいる。違う訳者でも読んだし、あまりに好きになって、ついついペーパーバックでも読んだことがある。ハードボイルドと言われる小説の魅力は、主人公である私立探偵のタフさとその行動に…

珈琲が呼ぶ

珈琲をテーマにした初めての、片岡義男のエッセイだ。彼の小説に珈琲は登場するが、それは珈琲をはさんで差し向かいになった人との会話のシーンとしてである。珈琲に関するエッセイは、これまでほとんどなかったというのは意外だ。若い頃は神保町の喫茶店で2…

ライフハック大全

時間の使い方や習慣の作り方などをまとめた本。以前はこの手の本をよく読んでいたのだが最近はまったく読まなかった。数日前にたまたま書店の店頭で見つけて手にした。生活習慣を変えるべき時が来たのかもしれない。 内容は小さな習慣250のアイデアが書いて…

ラブラバ

ハードボイルドタッチの展開と会話でとても愉しめた。マイアミビーチを舞台に強烈なキャラクターの登場人物たちがそれぞれ勝手に自分にとって都合のいい思惑を展開する。極悪人はいないのだが、自己中心的な連中ばかり。だからこそドラマがダイナミックに動…

映画 湯を沸かすほどの熱い愛

とても面白かった。宮沢りえがよかった。杉咲花もよかった。日本アカデミー賞にふさわしい。最近、邦画が多いがほとんどがマンガが原作で、それだとマンガと同じだね、という確認のために観にいくことになりかねないが、こうした作品はとても意味があると思…

久米宏です。ニュースステーションはザ・ベストテンだった。

久米宏という人は、頭の回転と同じくらい舌の回転の早い人だという印象がある。ザ・ベストテン、ぴったしカン・カン、TVスクランブル、おしゃれ。どの番組も観ていた。それらをすべて降板して、はじめたのがニュースステーションだった。 思えばニュースステ…

映画 わたしを離さないで

WOWOWで観た。最初に本を読んで衝撃を受け、映画が公開されたとき、まだ自分なりの映像が鮮明に脳裏に刻み込まれていたから、とても観にいけなかった。怖すぎたから。その後、日本でテレビドラマになり、期待せずに観たら素晴らしく良かった。原作の世界観が…

浮世の画家

現実と小説の関わりを考えて見るとき、実際にあったことかフィクションか、といった二分法で考えがちだが、そう簡単にはいかない。実際にあったことは、それを見る人、語る人によって変わってくる。それに時間的経過が加わると、過去の出来事は記憶をたどっ…

己を、奮い立たせる言葉。

電通にいた岸さんが書いた本。今も広告業界の仕事の範囲を広げつつ先頭を走っている人だ。この本は、その岸さんが自分に向けて、ツイッターなどに書いた言葉だ。この人の仕事を知っているからだろうが、本当にぎりぎりの時に、さらに先へ行くために、あるい…

博士の愛した数式

小川洋子さんの本を初めて読んだ。面白かった。博士のキャラクター設定が強引と言えば強引なのだが、それを「そういうものか」と思って先へ進めば、物語の世界にすうっと入っていけた。なんというか、なめらかなのだ。ミステリー小説などはごつごつした印象…

映画 ブレードランナー2049

この世界観は本当に好きだ。工場跡のような巨大な廃墟と降り続く雨。濡れてしまうと人間も無機物も同じようにもの悲しく見える。空飛ぶ自動車、すべてがエネルギーでコントロールされる建物や住居。未来の世界のはずなのだが、人々が集う場所に踊る文字は日…

人形は指をさす

イギリスの新人ミステリー作家の作品。ロンドンの中央刑事裁判所、通称オールドベイリーに向かう一人の女性陪審員の描写から始まるのだが、とても視覚的な描写で素晴らしい。すぐにも映画にできそうだ。結審の日、27日間で27人の少女を惨殺、しかも焼死させ…