話題の本を読んでみた。著者はとにかくファクトをメモとして記録し、それを抽象化(普遍化)して、他の分野に応用できないか、と考える。メモをとって終わりではなく、アイデアのきっかけにしていくまでの一連の思考をしようという提案だ。
メモを取る人は少なくない、というより、とても多いだろう。わたしもメモをとる。ただ、習慣になっていないから、メモをとれないことがある。ところがこの著者は歯を磨くように、当然のようにメモをとり続け、それをもとに世の中を、自分自身を分析する。自己分析のために、1000の質問に答え、その分量はノート30冊になったというからものすごい。
メモしなきゃ覚えておけないのはたいしたアイデアじゃないから忘れていい、というよくきく言葉には反対する。なぜなら、ファクトも創造力も問題解決には必要だから、メモは意味があるという。わたしも同意する。新しいことを言っているわけではないが、過剰なほどのメモの量とそれが生き方になっていることが著者のユニークさを形成しているのだ。
メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)
- 作者: 前田裕二
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2018/12/24
- メディア: 単行本
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